Operation Log 作戦記録
作戦名: 駐屯地を守れ

駐屯地を守れ

腰痛症への鎮痛作戦の長期化に伴う胃粘膜障害リスク(NSAIDs起因) 消化器
Cast 登場ユニット
Briefing作戦概要
  • 戦場(病態): 腰痛症への鎮痛作戦の長期化に伴う、胃駐屯地の粘膜防壁弱体化
  • 出撃ユニット: ロキソプロフェン / レバミピド
  • 司令部メモ: NSAIDsの胃障害は「攻撃されて」ではなく「防壁の生産が止まって」起こる

「三正面、制圧完了。……で?」

腰部戦線から帰投したロキソプロフェンは、駐屯地の入口で足を止めた。門の前に、黄色い作業装備の小柄な兵がひとり、資材箱を積み上げている。

「消化器部隊、レバミピド。防壁補修に来た」

「補修う? 誰も攻めてきてへんけど」

「攻められてない。あんたが原因や

レバミピドは淡々と、崩れかけた防壁——胃粘膜——を指した。表面のあちこちに、びらんの亀裂が走っている。

「あんたの必殺技、プロスタグランジンの通信網を焼く技やろ。痛みの警報は止まる。せやけどな、あの通信網、ここでは防壁の建材発注書も兼ねとるんや

粘液という名のモルタル。血流という名の補給路。その両方の発注が、ロキソプロフェンの制圧射撃で止まっていた。壁は攻められて崩れたのではない。修理されなくなって、痩せていた。

「うっ……悪気はないんやけど」

「知っとる。あんたの仕事は正しい。せやから私が居る」

レバミピドが資材箱を開く。中身は増産用のプロスタグランジン発注書の束。粘液の増産、補給路の再開通、飛び散る火の粉(フリーラジカル)の消火——地味な作業が、黙々と進んでいく。

「派手な武器、持ってへんのやな」とロキソプロフェン。

「工兵に火力は要らん」壁にモルタルを塗り込みながら、レバミピドは言った。「あんたが前線で暴れるんなら、その間ずっと、ここは私が守る。……それだけや」

夜が明ける頃、防壁のびらんは目に見えて塞がり始めていた。門の上に、黄色い部隊旗が小さく揺れる。

司令部の記録にはこう残った——本作戦、戦果は派手ならず。されど駐屯地の陥落を未然に防げり。

  • 「警報網=建材発注書」= NSAIDsが阻害するプロスタグランジンは、痛み・炎症の伝達だけでなく胃粘液分泌・胃粘膜血流の維持も担う。NSAIDs胃障害の主因はこの防御因子低下
  • 「粘液増産・補給路再開・火の粉の消火」= レバミピドの作用: プロスタグランジン産生促進による粘液増加・粘膜血流改善、フリーラジカル消去
  • レバミピドの承認効能は胃潰瘍、急性胃炎・慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変の改善。NSAIDsとのセット処方は多いが「NSAIDs潰瘍の予防」自体は承認された効能ではなく、ハイリスク例ではPPIの併用が推奨される
  • 看護: NSAIDs長期服用者の心窩部痛・黒色便の観察、レバミピドは便秘・発疹に留意、まれに肝機能障害・白血球減少の報告あり

最終更新: 2026年7月